読書日記

瀬尾まいこさんの「卵の緒」を読んでいます。

自分は小説よりもビジネス書を読むことが多いのですが、小説もやっぱりいいな、と思わせてくれる作品。

主人公は子ども。親はいなかったり、離婚したり、再婚したり、、一般的には「複雑な家庭」ってヤツなのですが、大人も子どももそれをまったく恥じてないところがスカッとします。

描かれる大人は、どんな環境でもユーモアを忘れない。実際にその環境にあったらツライかもしれないけど、それは自分が選択したもの、とどっしり構えています。自分の選択を人のせいにしない。自分もそんな風に生きていきたい。

子どもたちの描写は自分が子どものころを思い出しました。あの頃は自分の気持ちをうまく表現できないけど、主人公たちは、自分なりにいろいろ考えてうまく自分をキャラクター化して生きています。なぜそのキャラクターになったのか、掘り起こしていくあたりが、なるほど、と思い、いや確かにこんなこと考えてたかも、と思わされるのです。

瀬尾まいこさんが小学校の教員をやられてたとのことですので、実際の教え子たちが作品に影響を与えているのかな。他の作品も読み進めたいと思います。